街のひとつの歩き方(18)

二日目の朝、フロントで、港にあるバー[1]の名前とそこでチロという男性に落ち合えと教えられた。旅行客にとっては少し不安が残るやり方だ。ケーブルカーで港に下り、バーを探し当てた。NHKふれあい街歩きで見覚えのある髭のウェイターが「チロを探しているのだろう」と陽気に手招きしてくれた。歩きながら携帯をかけたり、途中で水を買ったりするチロという陽に焼けた若い男について、港の端の方まで歩いた。別の船乗りが運転するモーターボートに乗り込んだ。

 

[1] Bar Aprea