街のひとつの歩き方(13)

カプリ島へ。ローマから1時間半ほどで、ナポリに着いた。ナポリはスリが多く怖いところというイメージがあり、脇目も振らず、タクシー乗り場を探す。終着形式の駅では大抵、ホームから終着方向に歩いて、駅を出ると、左側にタクシー乗り場がある。我々は数番目に並び、すぐに人が良さそうな運転手のタクシーに乗り込むことができた。混んでいるのでヴェレッロ港まで25ユーロとの説明があった。ぼられるから乗る前に確認必要とガイドブックにあったので、25ユーロであればと安心した。地下鉄駅の工事をしているためとかで、運転手の言うとおり、ひどい渋滞だ。クラクションの音が街中あちこちに鳴り渡り、「ローマの休日」という映画、アン王女が宮殿を抜け出した夜の街のシーンをさらに賑やかにしたような感じだ。高速船かフェリーかと聞かれる。何とか港まで着いたが、切符売り場まで結構遠い所で降ろされた。道が混んでいるので仕方がないと納得した。調べておいた高速船の時刻が大きく書いてある窓口を見つけて並んだ。行列は乱れていたが、中年の男性が前を譲ってくれた。