街のひとつの歩き方(11)

ローマとその周辺で2日過ごした後、カプリ島に向かった。ローマからナポリまでのユーロスター[1]をインターネットで予約[2]してある。ホテルからローマ・テルミニ駅[3]まではタクシーで大体20ユーロ。飛行機と同様に、駅の電光掲示板の前で、予約してあるユーロスターのナンバーを探し、番線が決まるのを待つ。日本と違い、終着形式の駅では列車の番線は気まぐれだ。一旦掲示されても、変わることもある。出発10分ぐらい前に、やっと番線が掲示され、急いで予約してある車両まで向かう。改札口はない。先頭の方の車両となると、ホームの端の方までトランクを持って急ぐので、結構体力がいる。インターネットで予約し、それをプリントアウトしたバーコード付きの予約確認書[4]を持っている時は問題ないが、もし予約のない普通の乗車券の場合、ホームやホーム周辺にある刻印器で日付を乗車券に印刷しなければならない。これをしないで乗り、列車の中で検札を受けると無賃乗車とみなされ、高い罰金をとられる。検札には苦い思い出がある。

 

[1] イタリアの鉄道は、数年前,鉄道網を管理する会社と列車を走らせる会社がそれぞれ独立し、同じ路線に、複数の列車会社が参入できるようになった。

[2] 飛行機と同様に、座席の位置も選ぶことができる。

[3] Terminiはターミナル、末端、終端、終着駅、終点の意味だが、語源をたどるとこのローマ終着駅近くに古代ローマ帝国ディオクレティアヌス浴場の遺跡があり、古代ローマの公衆浴場を意味するテルメ(伊 Terme、羅 Thermae)を由来とする同じ名前の地名から名づけられた(ウィキペディア。ローマ終着駅中央口の二階にあるカフェテリアで、構内を行き交う人々を眺めながら昼食をとるのは楽しい。カネロニのボロネーゼ、サラダ、小瓶のワイン等。

[4] 検札時確認をうけたことはこれまでないが、インターネットで予約購入したときのクレジットカードも持参しておく。